「成功」「地位」「富」の象徴とされていたティアラの歴史をさかのぼると、古代エジプトの時代に死者への敬意を表すために、王族・貴族のミイラの頭上に金のティアラを置いたことが始まりと言われています。19世紀にはナポレオンの戴冠式の際、ティアラを採用したことから王侯貴族の必須アイテムになり、その後はデザインにも製作された時代の情勢が取り入れられていました。
現在では、王族・貴族に限ったものではなく「特別なときにつけるもの」になり、特にブライダルの時によく用いられるものになりました。

ティアラには、大きくわけて4つの種類があります。

◆プリンセスティアラ
「ティアラ」と聞いたらこの形を思い浮かべる人が一番多いと思われる、王道のタイプです。クリスタルやパールをたくさん使用しているものが多いので、華やかな印象に。ベールの下でも存在感は抜群。このタイプはロマンチックなティアラをつけたい！という人にとてもおすすめ。
付け方は、セットした髪に土台を乗せて、両端に付いている輪にヘアピンで固定していきます。伸び縮みしないので、選ぶときにはきちんと試着をして、セットしたヘアスタイルと自分の頭の形に合うものを選ぶことが大切です。
また、華やかなティアラなので、他のアクセサリーをシンプルにするとバランスが良いでしょう。華やかなヘアスタイルにもシンプルなヘアスタイルにも、どちらでもしっくりきます。

◆コームティアラ
美しく繊細な細工が施されているものから、パールが施されたシンプルなものまで、さまざまなデザインのものがあります。特に清楚なイメージにしたい場合はこのコームティアラを選ぶと良いでしょう。
付けるときには、セットした髪に差し込んで、ヘアピンで固定させるのですが、装着する位置によって印象が変わってきます。ですから、頭の前の方に付けるのか、それとも中央に付けるのかということは、ドレスや雰囲気によっていろいろ試してから決めていってください。
オススメのヘアスタイルは、トップにボリューム感をもたせたスタイル。トップにボリュームを持たせ、下半分の髪を下ろしたスタイルもコームティアラにはよく似合います。

◆クラウンタイプ
名前の通り、王冠のように円形をしているティアラ。非常に華やかな印象になります。
付ける際にはセットした頭にティアラを乗せ、土台についている輪にヘアピンを通して固定するか、輪に目立たない色のヘアゴムを通した上で、そのゴムにヘアピンを刺すことで固定します。
可愛らしい雰囲気に似合うティアラですので、ガーリー系のウエディングドレスととても相性が良いです。さらに、ふんわりとしたボリューム感のあるヘアスタイルにすると、クラウンタイプのティアラが非常にぴったり。

◆カチューシャティアラ
デザインが豊富なタイプ。シンプルなパール系や少々太めのラインストーンのものがよく結婚式では用いられています。他にもリボンを使ったカチューシャはエレガントに、ゴージャスにしたいなら2連のものを、というようにカチューシャだけで印象がガラッと変わるのも特徴。
このタイプはとても簡単に装着ができるので、結婚式から披露宴でドレスを変えずに、ティアラを変えてイメージを変化させるのもあり。さらに伸び縮みするので、頭の形や大きさに左右されないのも魅力です。
相性の良いヘアスタイルは、シンプルに髪を後ろにまとめたスタンダードなスタイル。トップにボリュームを出すのもキレにまとまりますよ。
ブライダルシーンに欠かせない、ティアラについてご紹介しました。自分の理想とするイメージはどんな雰囲気なのか考えてみると、ティアラも選びやすいかもしれません。ティアラの専門店もありますので、相談してみるのもひとつの手と言えるでしょう。